2021.04.09

ボルト・ナットの基礎知識

ネジは様々な用途で使用されており、その大半はボルトやナットによる締結用途です。代表的な部品であるボルト・ナットの基礎知識として、それぞれの種類や特徴を分かりやすくご紹介します。

ボルトとは

JISではボルトについて「一般にナットと組んで使われる雄ネジ部品の総称」と定義しています。ネジとボルトの違いは何か?とよくご質問を受けますが、ボルトもネジという大きな概念の中に含まれると考えておけば間違いはありません。

ボルトの頭部にある記号と数字の刻印は、メーカーの識別表記とボルトの強さを示したものです。
例えば「4.8」と刻印されている場合、最初の「4」は「1 m㎡当たりここまではボルトが切れません」という意味の「最小引張荷重」を示します。単位はニュートンで、この場合は100を掛けて約400Nとなります。
右の「8」とは「耐力」のことで、「ここまでの荷重で使用してください」という意味です。単位は%で、この場合は80%となります。つまり、このボルトは40kgf/ m㎡までは切れませんが、ボルトとして機能させるためには32kgf/ m㎡までが限度となります。

ナットとは

ナットは、機械などの組み立てに使用される部品の一種です。中央部分に雌ネジと呼ばれるものが付いており、ボルト・小ねじなどの雄ネジ部品と組み合わせて使用します。
常にボルトやネジと一緒に用いられ、単独で使われることはないというのが最大の特徴です。ナットの種類の中でも代表的なものは、六角柱の形をした「六角ナット」です。
建物の外壁や機器などに使用されているもので、誰でも一度は目にしたことがあるはずです。この六角ナットは1種・2種・3種という3つの種類に分かれていますが、日本で一般的に流通しているのは1種のナットです。1種は片方が面取りされて平らになっており、2種は両面が面取りされています。3種は両面とも面取りされていますが、1種や2種よりも薄い形状となっています。