2021.04.05

ネジを構成する材質【1】

ネジや植込みボルト、六角穴付きボルトなどを選ぶ際には「軽量なもの」「高度な耐久性」など様々なご要望があると思います。

ネジは締結を主な目的として使われますが、使用環境や求められる強度・耐久性を考慮し、鉄やステンレス以外にも様々な材質が用いられています。

真鍮

真鍮ネジは黄銅ネジとも呼ばれており、通電性に優れているため、通電部や電子部品の端子止め用に適しています。また、耐食性にも優れており、ニッケルメッキ処理を施すことによって強度の補強・美観の向上にも繋がります。比較的成形しやすい材料です。

チタン

チタンを使用したネジは、銅合金やステンレス鋼と比較して耐食性に優れており、特に海中では白金に匹敵するほどの耐食性を発揮します。純チタンの重さは銅の約2分の1と軽量で、材料の重さに対して強度が高いという特性を持っています。チタン製ネジは家電や精密機器をはじめ、航空機、医療用などに広く用いられています。

マグネシウム

マグネシウムの重さは銅の約4分の1、アルミニウムの約3分の2と、金属の中で最も軽い材質であることが特徴です。熱伝導率が良く放熱性に優れており、外部の衝撃や温度変化による変形はほとんどありません。
近年ではネジを含め、軽量化を目的に使用される量が増えています。スマートフォンやノートパソコンなどの電子機器、航空機、鉄道車両などの輸送機器にも使用されている材質です。

樹脂

金属材料に比べて軽量で、錆が発生する心配もなく、腐食環境における樹脂の締結などに用いられています。また耐薬品性にも優れており、デザインの選択肢が多いことも特徴です。

樹脂製のネジ製品には、ユリヤ、ナイロン、塩ビ、ポリカーボネートなどの種類があります。