2021.03.19

Cr(クロム)の特徴

Cr(クロム)は鉄より酸素と結びつきやすいという特徴があります。
鉄に12%以上のCr(クロム)を含ませると、鉄が酸化するよりも先にCr(クロム)が酸化し、表面全体に酸化クロムの膜ができます。 この膜は、無色透明でとても薄い(約50Å Å=1/100000000cm) ので肉眼では識別できません。しかし、この膜は化学的に安定で (化学変化しにくい)とても強固です。また、ち密で酸素を通さない ので酸化鉄(さび)の発生を防ぎます。 この、酸化クロムの膜で表面が保護されている状態を「不働態化」 していると言います。

この酸化クロム膜は加工・切断などでキズついても、Cr(クロム)が適量(12%以上)あれば空気中の酸素と結合してすぐ再生します。 ただし、この膜を再生するときにステンレス内部のCr(クロム)の含有率は低くなっていきます。