2021.04.13

ネジやボルトへの「熱処理」の方法

タッピンネジやドリルネジなどにおこなう「浸炭焼き入れ」と6角穴付ボルトやハイテンボルトなどにおこなう「調質焼き入れ」 が代表的です。

「浸炭焼き入れ」
タッピンネジは相手材にタップをたてなければいけないので、 ねじ山をより硬くする必要があります。そのため、鋼の表面をより硬くする「浸炭焼き入れ」を行います。 タッピンネジの材質のSWCH16A・18Aは浸炭ガス層の中で(浸炭ガス-熱処理される鋼に炭素を与えるガス)
900℃近くで「焼き入れ」をすると炭素をよく吸収し表面が特に硬くなります。この表面の硬くなった層を「浸炭層」と言います。 さらに、安定した組織にするために「焼き戻し」を行います。焼き戻し温度は300゜C~400゜Cです。ちなみに、SWCH16Aの「16」は、0.16%の炭素を含んでいる ことを表します。鋼は炭素が多いほどより硬くなります。
6角穴付ボルトは「強度区分12.9」や「強度区分10.9」の高強度を保証しなければいけないので、「硬さ」だけでなく破断をおこさないための「ねばり」も求められます。そのため「ねばり」のある組織をつくる「調質焼き入れ」を行います。6角穴付ボルトの材質のSCM435は炭素量が多く焼き入れ性が優れていて800℃~900℃で「焼き入れ」後、450℃~550℃で 「焼き戻し」すると硬くてねばりのある組織に調質されます。(ソルバイト組織)
ちなみに、SCM435の「435」は、0.35%の炭素を含んでいることを表します。