2021.02.24

工業用副資材である表面保護フィルムの機能と選び方

工業用の副資材には様々なものがありますが、ここでは表面保護フィルムの機能と選び方についてご紹介いたします。

貼り合わせ機能

被着体の素材によって表面保護フィルムを選びます。貼り合わせる際は、気泡やシワが入ってしまわないよう、表面保護フィルムにある程度の張力を与えながら行います。気泡やシワが入ったまま貼り合わせてしまうと、跡に残ってしまったり不具合に繋がってしまったりすることがあるので注意しましょう。表面保護フィルムには様々な種類があり、機械で貼り合わせる場合と手で貼り合わせる場合とで使い分けることが可能です。

加工機能

被着体を貼り合わせたあとに加工を施すためには、表面保護フィルムにもそうした加工に対応できる機能が必要です。加工を施した際に、表面保護フィルムが破れてしまったり、浮いてしまったりしないことが大切です。以下のような加工に対し、最適な表面保護フィルムを選びます。

抜き(パンチング)

抜きを行う際には、一定以上の粘着力と切れ性の良さが必要です。

曲げ(ベンダー)

金属などを特定の形状に変形させる際に、表面保護フィルムもそれに対応しなくてはなりません。

切断(シャーリング)

切れ性の良さが求められます。

レーザー加工

加工時、アシストガスにより剥がれてしまわないよう、粘着力を必要とします。また、レーザー加工を行う際は加工時に出てしまうドロス(加工における残留物)に気をつけなくてはいけませんが、このドロスの付着を低減させる表面保護フィルムもあります。

絞り

伸びやすさを持つステンレスなどを加工する際に、資材と同様に伸びやすい表面保護フィルムが必要です。

保存機能

表面保護フィルムの粘着力は場所・期間・温度・荷重などの保存条件により、変化します。そうした条件を考慮し表面保護フィルムを選びます。

剥離機能

スムーズに剥がせ、糊残りがない表面保護フィルムを選びます。