2021.03.01

規格2-1 メートル並目ねじ

メートル並目ねじは、一般機械の部品の固定に多く使われています。ねじの山と山の間隔のことをピッチと言い、ピッチはJIS規格などで、ねじの太さに対して間隔が決められ、その最も標準のピッチのものを並目と言います。

 ここでは、メートル並目ねじの規格を掲載しています。
JIS
B 0205-1997
メートル並目ねじ
メートル並目ねじの基準寸法
単位mm
ねじの呼び
ピッチP
ひっかかりの高さ
H1
めねじ
1欄
2欄
3欄
谷の径D
有効径D2
内径D1
おねじ
外径 d
有効径 d2
谷の径 d1
M1
0.25
0.135
1
0.838
0.729
M1.1
0.25
0.135
1.1
0.938
0.829
M1.2
0.25
0.135
1.2
1.038
0.929
M1.4
0.3
0.162
1.4
1.205
1.075
M1.6
0.35
0.189
1.6
1.373
1.221
M1.8
0.35
0.189
1.8
1.573
1.421
M2
0.4
0.217
2
1.74
1.567
M2.2
0.45
0.244
2.2
1.908
1.713
M2.5
0.45
0.244
2.5
2.208
2.013
M3
0.5
0.271
3
2.675
2.459
M3.5
0.6
0.325
3.5
3.11
2.85
M4
0.7
0.379
4
3.545
3.242
M4.5
0.75
0.406
4.5
4.013
3.688
M5
0.8
0.433
5
4.48
4.134
M6
1
0.541
6
5.35
4.917
M7
1
0.541
7
6.35
5.917
M8
1.25
0.677
8
7.188
6.647
M9
1.25
0.677
9
8.188
7.647
M10
1.5
0.812
10
9.026
8.376
?M11
1.5
0.812
11
10.026
9.376
M12
1.75
0.947
12.000?
10.863
10.106
M14
2
1.083
14
12.701
11.835
M16
2
1.083
16
14.701
13.835
M18
2.5
1.353
18
16.376
15.294
M20
2.5
1.353
20
18.376
17.294
M22
2.5
1.353
22.000?
20.376
19.294
M24
3
1.624
24
22.051
20.752
M27
3
1.624
27
25.051
23.752
M30
3.5
1.894
30
27.727
26.211
M33
3.5
1.894
33
30.727
29.211
M36
4
2.165
36
33.402
31.67
M39
4
2.165
39
36.402
34.67
M42
4.5
2.436
42
39.077
37.129
M45
4.5
2.436
45
42.077
40.129
M48
5
2.706
48
44.752
42.587
M52
5
2.706
52
48.752
46.587
M56
5.5
2.977
56
52.428
50.046
M60
5.5
2.977
60
56.428
54.046
M64
6
3.248
64
60.103
57.505
M68
6
3.248
68
64.103
61.505
注1 1欄を優先的に、必要に応じて2欄、3欄の順に選びます。
注2 ただし、この表にある規格が製品化されているとは限りません。
ねじの呼び
ピッチP
ひっかかりの高さ
H1
めねじ
谷の径D
有効径D2
内径D1
おねじ
外径d
有効径d2
谷の径d1
M1.7
0.35
0.189
1.7
1.473
1.321
M2.3
0.4
0.217
2.3
2.04
1.867
M2.6
0.45
0.244
2.6
2.308
2.113
2021.02.28

規格1-4 ボルト、ねじ及び植込みボルトの機械的及び物質的性質

ボルトの引張強さから計算式により算出した参考データになります。実数値は条件により大幅に異なりますので、保証されるデータかどうかチェックし算出して下さい。
5項の番号
機械的又は物質的性質
強度区分
3.6
4.6
4.8
5.6
5.8
6.8
8.8 (1)
9.8(2)
10.9
12.9
d≦16㎜ (3)
d≧16㎜ (5)
5.1
呼び引張強さRm,Nom N/m㎡
300
400
500
600
800
800
900
1000
1200
5.2
最小引張強さRm,mim (4)(5) N/m㎡
330
400
420
500
520
600
800
830
900
1040
1200
5.3
ビッカーズ硬さ HV
F≧98N
最小
95
120
130
155
160
190
250
255
290
320
385
最大
220(6)
250
320
335
360
380
435
5.4
ブリネル硬さ HB
F≧30D2/0.102
最小
90
114
124
147
152
181
238
242
276
304
366
最大
209(6)
238
304
318
342
361
414
5.5
ロックウェル硬さ
最小
HRB
52
67
71
79
82
89
-
-
-
-
-
HRC
-
-
-
-
-
-
22
23
28
32
39
最大
HRB
95.0(5)
99.5
-
-
-
-
-
HRC
-
-
32
34
37
39
44
5.6
表面硬さ HV0.3
最大
-
(7)
5.7
下降伏点 ReL (8)N/m㎡
呼び
180
240
320
300
400
480
-
-
-
-
-
最小
190
240
340
300
420
480
-
-
-
-
-
5.8
0.2%耐力Rp0.2 (9) N/m㎡
呼び
-
-
640
640
720
900
1080
最小
-
-
640
660
720
940
1100
5.9
保証荷重応力 Sp
Sp/ReL 又はSp/Rp0.2
1
1
1
1
0.9
0.92
0.91
0.91
0.9
0.88
0.88
N/m㎡
180
225
310
280
380
440
580
600
650
830
970
5.10
破壊トルク Mβ  N・m
最小
-
JIS B 1058による。
5.11
破断伸び A %
最小
25
22
-
20
-
-
12
12
10
9
8
5.12
絞り Z   %
最小
-
52
48
48
44
5.13
くさび引張りの強さ(5)
5.2に示す引張り強さの最小値より小さくなってはならない。
5.14
衝撃強さKU J
最小
-
25
-
-
30
30
25
20
15
5.15
頭部打撃強さ
破壊してはならない。
5.16
ねじ山の非脱炭部の高さ E
最小
-
1/2H1
2/3H1
4/3H1
完全脱炭部の深さ G mm
最大
-
0.015
5.17
再焼戻しの後の硬さ
-
ビッカーズ硬さの値で20ポイント以上低下してはならない。
5.18
表面状態
JIS B 1041及びJIS B 1043による。
注(1)強度区分8.8でd≦16mmのボルトを、ボルトの保証荷重値を超えて過度に締め付けた

    場合には、ナットのねじ山がせん断破壊を起こす危険性がある。

   (JIS B 1052附属書1参照)

  (2)強度区分9.8は、ねじの呼び径16mm以下のものだけに適用する。

  (3)強度区分8.8の鋼構造用ボルトに対しては、ねじの呼び径12mmで区分する。

  (4)最小の引張り強さは、呼び長さ2.5d以上のものに適用し、呼び長さ2.5d未満のもの

    又は引張り試験ができないもの(例えば、特殊な頭部形状のもの)には、最小の硬さ

    を適用する。

  (5)製品の状態で行う試験の引張荷重には、最小引張強さRm.minを基に計算した表1及び

    表1及び表3の値を用いる。

  (6)ボルト、ねじ及び植込みボルトのねじ部先端面の硬さは、250HV、238HB又は

    99.5HRB以下とする。

  (7)強度区分8.8~12.9の製品の表面硬さは、内部の硬さよりも、ビッカーズ硬さ

    HV0.3の値で30ポイントを超える差があってはならない。ただし、強度区分10.9

    の製品の表面硬さは、390HVを越えてはならない。

  (8)下降伏点ReLの測定ができないものは、0.2%耐力Rp0.2による。強度区分4.8、

    及び6.8に対するReLの値は、計算のためだけのもので、試験のための値ではない。

  (9)強度区分の表し方に従う降伏応力比及び最小の0.2%耐力Rp0.2は、削出試験片に

    よる試験に適用するものであって、製品そのものによる試験で、これらの値を求め

    ようとすると製品の製造方法又はねじの呼び径の大きさなどが原因で、この値が

    変わることがある。
2021.02.27

規格1-3 ボルトの締め付け推奨トルク値

ボルトの引張強さから計算式により算出した参考データになります。実数値は条件により大幅に異なりますので、保証されるデータかどうかチェックし算出して下さい。
ねじの呼び
呼び×ピッチ
有効断面積
mm²
強度区分
4.8
8.8
10.9
12.9
単位: kgf・mm
M2×0.4
2.07
-
-
40
45
M2.5×0.45
3.39
-
-
80
100
M2.6×0.45
3.72
-
-
95
110
M3×0.5
5.03
50
100
150
170
M4×0.7
8.78
120
230
330
400
M5×0.8
14.2
250
470
700
810
M6×1.0
20.1
430
800
1,180
1,380
M8×1.25
36.6
1,040
1,950
2,860
3,350
58
2,050
3,860
5,670
6,600
M12×1.75
84.3
3,580
6,740
9,900
11,500
115
5,700
10,720
15,700
18,400
M16×2.0
157
8,890
16,700
24,600
28,700
M18×2.5
192
12,200
23,700
33,800
39,500
M20×2.5
245
17,300
33,600
47,900
56,000
M22×2.5
303
23,600
45,800
65,000
76,200
M24×3.0
353
30,000
58,200
83,000
96,800
M27×3.0
459
43,900
85,100
121,000
142,000
M30×3.5
561
59,600
116,000
164,000
192,000
M33×3.5
694
81,100
157,000
224,000
262,000
M36×4.0
817
104,000
202,000
287,000
336,000
M39×4.0
976
135,000
261,000
372,000
435,000
M42×4.5
1,120.00
166,000
323,000
460,000
537,000
使用した計算式
(1)T = 0.35K (1+1/A) σy As d
 トルク係数: K = 0.2
 締め付け係数: A = 1.4
 下降伏点、耐力: σy
 有効断面積: As
 ボルトの呼び: d
(2)Ts kgf・mm = 0.85T
 推奨トルク: Ts
 ※(1)式から締め付け具のバラツキを±15%とみます。
2021.02.26

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2021.02.26

規格1-2 保証荷重

保証荷重はJIS B 1151で定められた機械的性質の保証荷重応力×有効断面積より算出されたものです。保証荷重応力は永久伸びや歪みが生じてはならない荷重です。該当商品の強度区分とねじの呼び径によって値が決まります。鉄ユニクロ六角ボルトM10の場合は、強度区分4.8、ねじの呼びM10=18,000N{18,000N/9.8≒1,830kgf}。

並目ねじ

ねじの呼び
(並目)
有効断面積
mm²
強度区分
4.8
8.8
10.9
12.9
保証荷重(保証荷重応心×有効断面積) 単位:N
M3
5.03
1,560
2,920
4,180
4,880
M3.5
6.78
2,100
3,940
5,630
6,580
M4
8.78
2,720
5,100
7,290
8,520
M5
14.2
4,400
8,230
11,800
13,800
M6
20.1
6,230
11,600
16,700
19,500
M7
28.9
8,960
16,800
24,000
28,000
M8
36.6
11,400
21,200
30,400
35,500
M10
58
18,000
33,700
48,100
56,300
84.3
26,100
(※)48,900
70,000
81,800
M14
115
35,600
(※)66,700
95,500
112,000
157
48,700
(※)91,000
130,000
152,000
M18
192
59,500
115,000
159,000
186,000
M20
245
76,000
147,000
203,000
238,000
M22
303
93,900
182,000
252,000
294,000
M24
353
109,000
212,000
293,000
342,000
M27
459
142,000
275,000
381,000
445,000
M30
561
174,000
337,000
466,000
544,000
M33
694
215,000
416,000
576,000
673,000
M36
817
253,000
490,000
678,000
792,000
M39
976
303,000
586,000
810,000
947,000
(※)鋼構造用ボルトの場合には、これらの値を次のようにします。
48,900N→50,700N、66,700N→68,800N、91,000N→94,500N

細目ねじ

ねじの呼び
(細目)呼び×ピッチ
有効断面積
mm²
強度区分
4.8
8.8
10.9
12.9
保証荷重(保証荷重応心×有効断面積) 単位:N
M8×1.0
39.2
12,200
22,700
32,500
38,000
M10×1.0
64.5
20,000
37,400
53,500
62,700
M10×1.25
61.2
19,000
35,500
50,800
59,400
M12×1.25
92.1
28,600
53,400
76,400
89,300
M12×1.5
88.1
27,300
51,100
73,100
85,500
M14×1.5
125
38,800
72,500
104,000
121,000
M16×1.5
167
51,800
96,900
139,000
162,000
M18×1.5
216
67,000
130,000
179,000
210,000
272
84,300
163,000
226,000
264,000
M22×1.5
333
103,000
200,000
276,000
323,000
384
119,000
230,000
319,000
372,000
M27×2.0
496
154,000
298,000
412,000
481,000
M30×2.0
621
192,000
373,000
515,000
602,000
M33×2.0
761
263,000
457,000
632,000
738,000
M36×3.0
865
268,000
519,000
718,000
839,000
M39×3.0
1030
319,000
618,000
855,000
999,000
2021.02.25

規格1-1 最小引張荷重

最小引張荷重はJIS B 1151で定められた機械的性質の最小引張強さ×有効断面積より算出されたものです。引張り時にその荷重までは破断しないということです。該当商品の強度区分とねじの呼び径によって値が決まります。鉄ユニクロ六角ボルトM10の場合は、強度区分4.8、ねじの呼びM10=24,400N{24,400N/9.8≒2,480kgf}。

並目ねじ

ねじの呼び
(並目)
有効断面積
mm²
強度区分
4.8
8.8
10.9
12.9
最小引張荷重(最小引張強さ×有効断面積) 単位:N
M3
5.03
2,110
4,020
5,230
6,140
M3.5
6.78
2,850
5,420
7,050
8,270
M4
8.78
3,690
7,020
9,130
10,700
M5
14.2
5,960
11,350
14,800
17,300
M6
20.1
8,440
16,100
20,900
24,500
M7
28.9
12,100
23,100
30,100
35,300
M8
36.6
15,400
29,200
38,100
44,600
M10
58
24,400
46,400
60,300
70,800
84.3
35,400
(※)67,400
87,700
103,000
M14
115
48,300
(※)92,000
120,000
140,000
157
65,900
(※)125,000
163,000
192,000
M18
192
80,600
159,000
200,000
234,000
M20
245
103,000
203,000
255,000
299,000
M22
303
127,000
252,000
315,000
370,000
M24
353
148,000
293,000
367,000
431,000
M27
459
193,000
381,000
477,000
560,000
M30
561
236,000
466,000
583,000
684,000
M33
694
292,000
576,000
722,000
847,000
M36
817
343,000
678,000
850,000
997,000
M39
976
410,000
810,000
1,020,000
1,200,000
(※)鋼構造用ボルトの場合には、これらの値を次のようにします。
67,400N→70,000N、92,000N→95,500N、125,000N→130,000N

細目ねじ

ねじの呼び
(細目)d×ピッチ
有効断面積
mm²
強度区分
4.8
8.8
10.9
12.9
最小引張荷重(最小引張強さ×有効断面積) 単位:N
M8×1.0
39.2
16,500
31,360
40,800
47,800
M10×1.0
64.5
27,100
51,600
67,100
78,700
M10×1.25
61.2
25,700
49,000
63,600
74,700
M12×1.25
92.1
38,700
73,700
95,800
112,400
M12×1.5
88.1
37,000
70,500
91,600
107,500
M14×1.5
125
52,500
100,000
130,000
152,000
M16×1.5
167
70,100
134,000
174,000
204,000
M18×1.5
216
90,700
179,000
225,000
264,000
272
114,000
226,000
283,000
332,000
M22×1.5
333
140,000
276,000
346,000
406,000
384
161,000
319,000
399,000
469,000
M27×2.0
496
208,000
412,000
516,000
605,000
M30×2.0
621
261,000
515,000
646,000
758,000
M33×2.0
761
320,000
632,000
791,000
928,000
M36×3.0
865
363,000
718,000
900,000
1,055,000
M39×3.0
1030
433,000
855,000
1,070,000
1,260,000
2021.02.24

工業用副資材である表面保護フィルムの機能と選び方

工業用の副資材には様々なものがありますが、ここでは表面保護フィルムの機能と選び方についてご紹介いたします。

貼り合わせ機能

被着体の素材によって表面保護フィルムを選びます。貼り合わせる際は、気泡やシワが入ってしまわないよう、表面保護フィルムにある程度の張力を与えながら行います。気泡やシワが入ったまま貼り合わせてしまうと、跡に残ってしまったり不具合に繋がってしまったりすることがあるので注意しましょう。表面保護フィルムには様々な種類があり、機械で貼り合わせる場合と手で貼り合わせる場合とで使い分けることが可能です。

加工機能

被着体を貼り合わせたあとに加工を施すためには、表面保護フィルムにもそうした加工に対応できる機能が必要です。加工を施した際に、表面保護フィルムが破れてしまったり、浮いてしまったりしないことが大切です。以下のような加工に対し、最適な表面保護フィルムを選びます。

抜き(パンチング)

抜きを行う際には、一定以上の粘着力と切れ性の良さが必要です。

曲げ(ベンダー)

金属などを特定の形状に変形させる際に、表面保護フィルムもそれに対応しなくてはなりません。

切断(シャーリング)

切れ性の良さが求められます。

レーザー加工

加工時、アシストガスにより剥がれてしまわないよう、粘着力を必要とします。また、レーザー加工を行う際は加工時に出てしまうドロス(加工における残留物)に気をつけなくてはいけませんが、このドロスの付着を低減させる表面保護フィルムもあります。

絞り

伸びやすさを持つステンレスなどを加工する際に、資材と同様に伸びやすい表面保護フィルムが必要です。

保存機能

表面保護フィルムの粘着力は場所・期間・温度・荷重などの保存条件により、変化します。そうした条件を考慮し表面保護フィルムを選びます。

剥離機能

スムーズに剥がせ、糊残りがない表面保護フィルムを選びます。
2021.02.23

ネジの種類

ネジは、DIYに打ち込む個人様や、製品開発に注力する法人様にとって欠かせない部品のひとつです。材料調達のためネジ販売店を利用することがあると思いますが、その際は、ネジの種類について予め把握しておくと調達がスムーズです。
以下にて、ネジの種類について大まかにご紹介いたします。

ナベ小ネジ

数あるネジの中でも最もポピュラーといえるのが「ナベ小ネジ」です。ナベ小ネジと呼ばれる所以は、頭部がナベをひっくり返したような形状になっているためです。丸みを帯びた頭部により厚みがあり、皿小ネジなどに比べてドライバーとかみ合いやすいのが特徴です。DIYでもおなじみのネジといえるでしょう。

皿小ネジ

皿小ネジも、ナベ小ネジと同じくポピュラーな部類に該当するネジです。皿小ネジは、ネジの頭が平らになっているため部材から頭が出ることがありません。このような特性から、主に頭部を出っ張らせたくない製品を開発する際に使用されます。

丸皿小ネジ

丸皿小ネジは、皿小ネジの頭部上面に丸みをつけた形をしています。皿小ネジと比べると平らでない分、十字穴等のくぼみ部分での引っかかりが軽減できる点と、ドライバーも深く入るので、よりしっかり締めることができます。

トラス小ネジ

トラス小ネジは、球の上の部分を切り取ったような形をしています。ほかの頭形に比べ頭部の外径が大きく、つるっとしたきれいな見た目のため、丸皿小ネジと同じく装飾としても使用されます。

バインド小ネジ

バインド小ネジは、頭部が台形になっており、上面は丸みを帯びたフォルムになっています。ナベ小ネジに比べて若干小さめですが、頭部の直径が大きいのが特徴です。主な用途としてはナベ小ネジと同様といえますが、頭部の直径が大きいため状況に応じて使い分けられることもあります。

木ネジ

木ネジは、主に木材の締結に使用されるネジであるため、このような名称で呼ばれています。
金属の締結には向いていないという特徴がありますが、釘に比べてしっかりと木材を固定することができるため、家具の製造においては欠かせないネジといえます。
2021.02.22

JIS耐熱鋼の性質と用途

ステンレス

分類
種類の記号
概略組成    
素質と用途
オーステナイト系
SUH 309
22 Cr-12 Ni-0.2 C
980℃までの繰り返し加熱の耐える耐酸化鋼。加熱部品、重油バーナー。
SUH 310
22 Cr-20 Ni-0.2 C
1035℃までの繰り返し加熱に耐える耐酸化鋼。炉部品、ノズル、燃焼室。
SUH 660
15 Cr-25 Ni-1.2 C
Mo-V-2 Ti-Al-B-0.06C
700℃までのタービンローター、ボルト、ブレード、シャフト。
マルテンサイト系
SUH 3
11 Cr-2 Si-1 Mo-0.4C
高級吸気弁、低級排気弁、魚雷、ロケット部品。予熱焼室。
オーステナイト系
SUH 309S
22 Cr-12 Ni-0.6 C
SUS304より耐酸化性が優れ、980℃までの繰り返し加熱に耐える。炉材。
SUH 310S
22 Cr-20 Ni-0.06 C
SUS309 Sより耐酸化性が優れ、1035℃まで耐える。炉材、自動車排ガス浄化装置用材料。
SUH 316
18 Cr-12 Ni-2.5 C Mo-0.06C
高温において優れたクリープ強度をもつ。熱交部品。高温耐食用ボトル類。
SUH 317
18 Cr-12 Ni-3.5 C Mo-0.06C
高温において優れたクリープ強度をもつ。熱交換部品。
SUH 321
18 Cr-9 Ni-Ti-0.06 C
400~900℃の腐食条件で使われる部品。高温用接構造品。
SUH 347
18 Cr-9 Ni-Nb-0.06 C
400~900℃の腐食条件で使われる部品。高温用接構造品。
フェライト系
SUH 405
13 Cr-Al-0.06 C
焼入硬化が少ない。ガスタービンコンプレッサーブレード、焼なまし箱、焼入れ用ラック。
SUH 430
18 Cr-0.1 C
850℃以下の耐酸化用部品。放熱器、炉部品、オイルバーナー。
マルテンサイト系
SUH 403
13 Cr-低 Si-0.1℃
高温高応力に耐える。タービンブレード、蒸気タービンノズル。
SUH 410
13 Cr-0.1 C
800℃以下の耐酸化用。
析出硬化系
SUH 630
17 Cr-4 Ni-4 Cu-Nb-0.05 C
ガスタービンコンプレッサープレート、ガスタービンエンジン周り材料高温用ベルト。
2021.02.21

JISステンレス鋼の性質と用途

ステンレス

分類
種類の記号
概略組成
素質と用途
オーステナイト系
SUS 303
18 Cr-8 Ni-高S
被削性、耐焼付性向上。自動盤用として最適。ボルト・ナット。
SUS 304
18 Cr-8 Ni
ステンレス鋼・耐熱鋼として最も広く使用。食品設備、一般化学設備、電子用建築、家庭用品。
SUS 304L
18 Cr-9 Ni-低C
304の極低炭素鋼、耐粒界腐食性に優れ、溶接後熱処理出来ない部品類。
SUS 304N2
18 Cr-8 Ni-N-Nb
304にN及びNbを添加し、同上の特性をもたせた。用途は304N1と同じ。
SUS 304J3
18 Cr-8 Ni-2 Cu
304にCuを添加し、冷間加工性と非磁性を改善。
SUS304とSUSXM7と中間成分で、冷間加工用ボルト・ナットなど。 
SUS 305
18 Cr-12 Ni-0.1C
304に比べ、加工硬化性が低い。へら絞り、特殊引抜き、冷間圧造用。
SUS 305J1
18 Cr-13 Ni-0.1C
305の低炭素鋼で、CrとNiの量を調節した加工硬化性が低い改良鋼。
冷間圧造用など。
SUS 309S
22 Cr-12 Ni
耐食性が304より優れているが、実際は耐熱鋼として使われることが多い。
SUS 310S
25 Cr-20 Ni
耐酸化性が309Sより優れており、実際は耐熱鋼として使われることが多い。
オーステナイト系
SUS 316
18 Cr-12 Ni-2.5 Mo
海水をはじめ、各種媒質に304より優れた耐食性がある。耐孔食材料。
SUS 316L
18 Cr-12 Ni-2.5 Mo-低C
316の極低炭素鋼、316の性質に耐粒界腐食性をもたせたもの。
SUS 316N
18 Cr-12 Ni-2.5 Mo-N
316にNを添加し、延性の低下を抑えながら強度高め、材料の厚さ減少効果がある。耐食性の優れた強度部材
SUS 316LN
18 Cr-12 Ni-2.5 Mo-N-低C
316LにNを添加し、同上の特性をもたせた。用途は、316Nに準じるが、耐粒界腐食性に優れる。
SUS 317
18 Cr-12 Ni-3.5 Mo
耐孔食材が316より優れている。染色設備材料など。 
SUS 317L
18 Cr-12 Ni-3.5 Mo-低C
317の極低炭素鋼、317に耐粒界腐食性をもたせたもの。
SUS 321
18 Cr-9 Ni-Ti
Tiを添加し、耐粒界腐食性を高めたもの。装飾部品には推奨できない。
SUS 347
18 Cr-9 Ni-Nb 
Nbを含み、耐粒界腐食性を高めたもの。
SUS XM7
18 Cr-9 Ni-3.5 Cu 
304にCuを添加して冷間加工性の向上を図った鋼種。冷間圧造用。
フェライト系
SUS 405
13 Cr-Al
高温から冷却で著しい硬化を生じない。タービン材、焼入用部品。クラッド材。
SUS 430
18 Cr
耐食性の優れた汎用種類。建築内装用、オイルバーナー部品。家庭用器具。家電部品。
SUS 430F
18 Cr-高S
430に被削性を与えたもの。自動盤用、ボルト・ナット類。
マルテンサイト系
SUS 403
13 Cr-低 Si
タービンプレート及び高応力用として良好なステンレス鋼・耐熱鋼。
SUS 410
13 Cr
良好な耐食性、機会加工性をもつ。
SUS 420 J2
13 Cr-0.3C
420J1より焼入れ後の硬さが高い種類。刃物、ノズル、弁座、パルプ、直尺など。
SUS 440 C
18 Cr-1C
すべてのステンレス鋼・耐熱鋼中最高の硬さを持つノズル、ベアリング。
析出硬化系
SUS 630
17 Cr-4 Ni-4 Cu-Nb
Cuの添加で析出硬化性をもたせた種類。シャフト類、タービン部品、積層板、スチールベルト。